流量計の買取

流量計とは、ある一定時間に流れる流体の体積・質量を測るものです。「液体」「気体/空気」「蒸気」など、測る流体によって機種が異なります。

【流量計の機種にはどんなものがある?】
〇電磁式
□方法・原理
流量が大きくなるにつれ、電磁コイルの起電力が大きくなる仕組みを利用した方式です。
◎メリット
・圧力の損出がなく、測定可能な種類が多いです。
・固体や気泡を含む液体も検出できます。
▲デメリット
・気体や導電率がない気体の検出は不可能です。
・直管部が必要です。

〇浮き子式
□方法・原理
テーパ管（上方にに行くほど徐々に広がっていく管）の中にフロートを浮かせる方法です。
◎メリット
・気体・液体・蒸気の検出が可能です。
・比較的安いので、他の種類の流量計と併用し、確認用として使われることもあります。
▲デメリット
・測定精度はそこまで高くありません。
・固形物が入った液体には適していません。

〇超音波式
□方法・原理
・管内を流れる液体に対する超音波伝播時間やドップラー効果を利用して計測します。
◎メリット
・配管の外部から非接触で計測できるタイプもあり、流れを邪魔することなく測定可能です。
▲デメリット
・流体内に気泡や固形物が多いと正確な測定値を出せないことがあります。

〇カルマン渦式
□方法・原理
流体の中に柱状の障害物があると、交互の渦が下流側に発生しますが、
液体の流速と渦の発生周波数の2つの値は比例しているので、渦の個数を検出することによって流量を測定する方式です。
◎メリット
・液体・気体・蒸気と、検出可能な流体の種類が多いです。
・測定精度が高いです。
▲デメリット
・固形物が含まれている液体は詰まりの原因になってしまうので向いていません。
・粘り気のある液体の測定には不向きです。

〇羽根車式
□方法・原理
・羽根車を使ったタービン式の流量計です。流量と羽根車の回転数は常に比例しているので、羽根車を流体の流れる力で回転させたときに、何回転するかで流量を測定します。
羽根車は、「水車構造」と「風車構造」の2タイプに分類されます。
◎メリット
・構造がシンプルで、値段も手ごろです。
・小型ですが、大容量の測定もできます。
▲デメリット
・異物の入っているものには不向きです。詰まりの原因になります。
・軸やせなどの原因で定期的なメンテナンスが必要です。

〇熱式
□原理
流体が熱物体に接触することによって、温度が上昇する仕組みを利用した方式です。
◎メリット
・気体の検出が可能です。
▲デメリット
・気体の温度が変化すると、誤差が出てしまいます。

〇ダイヤフラム式
□方法・原理
差圧式流量計の一つで、流体の流れている流路に絞り弁を置き、圧力損失を発生させ、絞り弁の前後の圧力差を測ることにより流量を検出する方式です。
◎メリット
・気体・液体・蒸気、すべてを検出できます。
・一般的に価格は安いです。
▲デメリット
・固形物を含む液体の測定には向いていません。
・流速分布が不均一なものの測定は苦手なので、長い直管部分を要します。

〇コリオリ式
□方法・原理
物体の質量と速度に比例するコリオリの力を利用した方式です。
◎メリット
・精度が高いです。
・直管部は必要ありません。
・粘り気の強い液体の検出ができます。
▲デメリット
・他の検出原理と比べて値段が高いです。
・振動の影響を受けやすいです。

【流量計はどのような業種で使われている？】
〇半導体業界
〇化学業界
…など、わずかな流量の違いによって品質や動作の精度に大きな影響が出るような製品・機械を取り扱う業界で使われています。

【流量計のメーカーにはどんなものがある?】
〇GEセンシング＆インスペクションテクノロジーズ
〇東京計器
〇富士電機システムズ
〇キーエンス(FD-S)
〇SMC

【流量計が使用される場所は?】
〇上下水道
〇工場
〇発電所
〇各種プラント
〇オフィス環境
〇海水
〇河川
〇温泉
…など。

【流量計にまつわる単語解説】
〇流体
ガスや液体のこと。
〇流量
単位時間あたりに流れる流体の体積や質量のこと。
〇体積流量
体積を基準とする流量のこと。
〇質量流量
質量を基準とする流量のこと。
〇瞬間流量
一定の時間内の流量を表す。
〇積算流量v トータルの流量を表す。