探傷計の買取

探傷計とは、金属加工に大きな問題を及ぼすような欠陥を見つけ出す機材です。この機材を使うと、発見が難しい内部割れやブローホールと言った内部にできる小さな気泡といった金属の問題を発見することができます。

【金属の溶接の際に起こる欠陥～目視できるもの】
〇オーバーラップ
溶接金属が母材と一体化（融合）せずに重なる現象のことです。
〇ピット
溶接金属中に発生したガスが気泡となり浮かび上がるときにできる「くぼみ孔」です。
〇アンダーカット
溶接始端部の母材が過度に溶けて欠けてしまった状態です。
〇クレーター
溶接部が窪んだ状態になることです。これができると、溶接部の断面が欠損してしまうことにつながります。

【金属の溶接の際に起こる欠陥～目視できないもの】
〇溶接金属割れ
溶接した金属部分に入る内部割れのことです。
〇熱影響部割れ
母材に入る内部割れです。加熱して行われる溶接が冷却される段階で、部材が収縮することにより発生する内部割れです。
〇ブローホール
溶接金属内のCO2などのガスによる気泡の孔です。

このような欠陥を発見できる機材が探傷計です。

【探傷計の種類には何がある？】
〇超音波探傷計
金属材などの表面に超音波を当てて内部に傷があるか調べます。超音波の変化によって、キズの長さや形状まで測定することが可能です。
さらに細かく超音波探傷計を分類すると、
＊パルス反射法
・超音波パルスを発信させ、金属材の表面などに反射させ、超音波が戻るまでの時間や強さを見ることで内部の傷を見つけ出す方式です。
・平滑だと…垂直探傷
・溶接されている部分では…斜角探傷（斜めに超音波を当て調べる）
・それでも余盛などがあり目的箇所を測定できない場合は…超音波を屈折させて調べる反射測定を使う。

〇渦流探傷計
□方法・原理
・傷や材料の不均一性がある場合、材料の表面に流した過電流が変化する性質を利用しています。表面の傷を検出する用途で使われることが多いです。
◎メリット
・非鉄金属や黒鉛に関しても検査することができます。
・材質の選別の際にも強みを発揮します。
・検査部材の寸法も計測可能です。
・塗装や腐食の状態や形状の変化の判断など、幅広く使うことができます。
・自動化や無人運転も可能で、非接触型として迅速に検査を行えます。
・製品や部材に加工もいらないので、前処理も後処理も不要です。
▲デメリット
・深層部の傷を見つけるのは苦手です。
・あまり複雑なものには適しません。

〇磁粉探傷計
□方法・原理
・磁場を利用して検査する探傷計です。
・クラックや表面化にある欠陥を見つけることができます。傷のない状態であれば、磁束が通り何も変化がありませんが、クラックなどの欠陥がある場合に、欠損部分に磁極が現れるようになっています。
◎メリット
・磁粉の模様によって欠損の有無を判断できるので、比較的簡単に、目視でも欠陥を見つけることができます。
▲デメリット
磁性体の部材にしか使うことはできません。