遠心分離機の買取

遠心分離機とは、遠心力を利用し、比重の異なる液体などを分離するための装置のことです。
通常、比重差がある液体同士は、何もしていなくても自然沈降により、重い方の液体が下に沈んでしまいます。例として、瓶を動かさずサラダドレッシングを置いておくと、軽い液体が上、重い液体が下に分離されることなどが挙げられます。固体と液体も同様で、濁った水を容器に入れると、時間が経つにつれて下の方に砂が沈み、水と砂などの固体に分離します。しかし、この自然沈降をとる方法は長い時間を要するため、遠心力を利用して分離速度を速めた遠心分離機が使用されます。

【そもそも遠心力って何?】
〇端的に言うと
円運動をしている物体が、円の中心から遠ざかろうとする力のことです。
〇身近な存在の遠心力
・自動車がカーブする際
・遊園地の乗り物でカーブや回転を伴う時
…で外側に振られそうになるとき
・家庭用洗濯機の脱水機能で、水分を飛ばすのに洗濯槽を高速で回転させるとき
…など、遠心力
は意外に身近な存在です。

【遠心分離機の歴史】
〇19世紀後半
・ヨーロッパで工業用の遠心分離機が誕生しました。
・当時は牛乳からクリームを分離するミルクセパレータとして利用されました。
・モーターを使わずに手で動かしていました。
〇現代
・機械が大型化し、用途も幅広くなりました。
・しかし、原理そのものには昔のものと大きな変化はありません。

【遠心分離機の用途】
〇浄水場
・汚泥を含んだ水から固形物を分離する。
〇石油の現場
・廃油を水・油・泥に分離する。
〇食品関係
・練り製品を作るときにすり身をしぼる際の液体部と固体部の分離。
・ジュースの果汁をろ過する際の液体部と固体部の分離。
〇自動車工場など
・部品の合成樹脂の脱水過程・塗装の際の排水。

【遠心分離機の仕組みって?】
〇基本的には、どの機種も回転体を高速で回転させ得られる遠心力を利用します。

〇固液分離（固体と液体を分離する）
・回転体付属の金属製のフィルターなどによってろ過します。
〇液液分離（液体と液体を分離する）
・フィルターは取り付けず、液体の比重差を利用して分離します。

〇すなわち、比重が大きい方の液体が回転体の壁面に、軽い方の液体がその上に集まる形になるため、別個に排出が可能というわけです。
【遠心分離機のメリット】
〇自然沈降と比較し短時間で作業を済ませることができます。
〇一度に連続して大量の目的物を分離させることが可能です。
〇高機能の遠心分離機は、重力で沈降させる場合の数千倍～数万倍以上の遠心力の働きで遠心沈降できるものもあります。
〇分離した後は、固体と液体、または重さの異なる液体を別々の排出口から取り出すこともできます。

【遠心分離機の種類】
～回転体に穴があるか・ないかでの分け方～
〇遠心脱水機
・ろ過材を使用しています。
・固体が混ざった液体を回転体に入れて使用します。
・液体だけがろ過材を通過し回転体にある穴から排出されます。
・一方の固体は回転体に残ります。
◇使用例
・家庭用洗濯機
…脱水の際に衣類の水分を効率よく減らせます。

〇遠心沈降機
・回転体に排水するための穴がありません。
・比重が違う液体同士、もしくは液体と固体の分離が可能です。
・比重がある方が回転体の外側に集まる作用を利用しています。
◇使用例
・牛乳の脂肪分の取り除き
・血液の液体部分、血しょうの取り出し
…など、食品や医療分野など、多くの分野で使われています。

～分離したものの排出され方での分け方～
〇自動排出型
・蓄積された固体は、タイマーを設置することで一定時間ごとに排出されます。
・固体がたまり続けることはありません。

〇ノズル型
・連続して排出されます。
・自動排出型と同じく、固体がたまり続けることはありません。

〇手洗い型
・固体が内部に蓄積するタイプです。
・そのため、機械を停止して固体の取り出しや洗浄をしなくてはいけません。
・目的物の中に含まれている固形物が少ない場合に適しています。